園芸学会雑誌
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原著論文
シーベリー(Hippophae rhamnoides L.)根粒における窒素固定と硝酸態窒素のニトロゲナーゼ活性への影響
加藤 一幾金山 喜則大川 亘金浜 耕基
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2007 年 76 巻 3 号 p. 185-190

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抄録

シーベリー(Hippophae rhamnoides L.)はグミ科の小果樹で,果実が不飽和脂肪酸とビタミンに富む有望な園芸作物である.本研究では,栽培上大きな利点であるシーベリーの共生窒素固定について調査した.シーベリーに着生した根粒の形態的な特徴は,アクチノリザル植物とフランキアとの共生によって形成される根粒の一般的な特徴と一致した.無窒素栽培条件下において,根粒摩砕液の接種によって根粒を着生した個体は,接種を行わなかった非着生個体に比べて成長が著しく促進された.また,根粒新鮮重と植物体の成長との間に正の相関関係が認められた.圃場における根粒のニトロゲナーゼ活性は,気温が高く光合成が盛んに行われている 5 月から 9 月にかけて高かった.硝酸態窒素によるニトロゲナーゼ活性の阻害は,マメ科植物の根粒においてよく調べられていることから,シーベリーにおいても同様の阻害現象について調べた.ニトロゲナーゼ活性は,5 日間程度の短期間であれば 30 mM までの高濃度の硝酸態窒素の処理によっても阻害されなかったが,20~30 日間の 5 および 10 mM の硝酸態窒素の処理によって,明らかに阻害された.

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© 2007 園芸学会
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