1990 年 58 巻 4 号 p. 971-976
低温下で育苗されたトマトの乱形果発生の品種間差が, 多心室および少心室をもつ品種を用いて, 調べられた.
低温育苗されたトマトの乱形発生程度は, ポンデローザや大型福寿の多心室品種において大きく, 旭光やスイーティーなど少心室品種で小さかった. ポンデローザや大型福寿は, 苗がTIBAやGA3で処理されると, 他の品種より程度の大きい乱形果を発生させた. 旭光より乱形程度の大きかった大型福寿は, 低温時に茎頂部における全糖やジベレリン含量が高かった.