園芸学会雑誌
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ナス属植物を台木とした接ぎ木トマトの青枯病および根こぶ線虫病抵抗性
松添 直隆大久保 敬藤枝 國光
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61 巻 (1992-1993) 4 号 p. 865-872

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抄録

Solanum sisymbriifolium,S.torvumおよびS.tox-icariumを台木とし,'桃太郎'と'強力米寿'を穂木とした接ぎ木トマトの青枯病菌(Pseudomonas solanacea-rum)ならびにサツマイモネコブセンチュウ(Meloidogune incognita)に対する抵抗性を,幼植物検定法を用いて調査した.
青枯病菌の5菌群(I~V)を代表する各菌株に,トマト'桃太郎'は激しく冒された.Solanum tocicariumはすべての菌群に強度の抵抗性を示し,その抵抗性は'桃太郎'を穂木にして接ぎ木しても変わらなかった.Solanum sisymbriifoliumS.torvumは,それぞれ菌群IIIと菌群I•IIに強度の抵抗性であった,なお,Solanum torvumは菌群Vにも抵抗性が認められたが,'桃太郎'を接ぎ木するとり病程度が高くなった.また,これら2種はその他の菌群に対してはり病性であり,'桃太郎'を接ぎ木すると,り病程度がさらに高くなった.しかし,これら3種の青枯病菌に対する質的抵抗性は,り病性トマトを接ぎ木しても発現した.
サツマイモネコブセンチュウに,トマト'強力米寿'と'LS-89'は激しく冒された.Solanum toxicariumS.torvumは強度の抵抗性を示した.Solanum sisym-briifoliumでは根に小さな肥厚を生じたが,幼虫は成熟せず,卵塊も観察されなかった,これらの抵抗性は非抵抗性トマト'強力米寿'を接ぎ木しても発現した.

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