園芸学会雑誌
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ZePhyranthes candida Herb. の生育開花に及ぼす温度の影響
森 源治郎今西 英雄
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1997 年 66 巻 1 号 p. 133-140

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抄録

ZePhPtranthescandidaの自然環境下における生育開花習性を明らかにするとともに,花芽の発育に及ぼす温度の影響について調べた.
1年間に仮軸分枝の繰り返しによって,3~4個の花序が形成された.1単位の茎軸は下位より葉しょう部が茎軸を全周する2枚の同化葉,葉しょう部が茎軸を半周する1枚の同化葉,さらに茎頂の花序によって構成されている.前年の夏から秋または当年の春に分化した3~4個の花序が6~8月に花粉形成期に達し,7~9月に開花した.
仮軸分枝の繰り返しによる花芽の分化,雌ずい形成期から花粉形成期までの発育,および花粉形成期から開花までの発育はいずれも23°Cで促され,これより低温あるいは高温で抑制された.
早期開花をめざす場合,10月からの加温(最低20°C)栽培によって,3月からの開花が可能となるが,実際栽培で求められている5月開花をめざす場合には,2~3月から加温を開始すればよいことが分かった.

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