園芸学会雑誌
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ニラの実生および未熟胚からのカルス誘導と植物体再生
薛 恵民荒木 肇金澤 俊成原田 隆八鍬 利郎
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1997 年 66 巻 2 号 p. 353-358

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抄録
ニラ (Allium tuberosum Rottler) はネギ属植物であり, 香辛野菜として利用されている. ニラにおいては,アポミクシス性を有するため, 交雑育種による品種改良がほとんど行われておらず, 組織培養を利用した変異の拡大や生物工学的な手法を用いた育種法の導入が必要である.
近年, ニラにおいてプロトプラストを利用した体細胞雑種の作出に関する研究が行われている (田代ら,1984;川崎ら, 1989;首藤ら, 1990b). プロトプラストの培養では, カルスからの植物体再生系の確立が重要であることが指摘されている. ニラのカルスからの個体再生について, Zeeら (1977) が最初にカルスからのシュート分化に成功した. その後, いくつかの研究成果が報告され, カルスからの不定芽形成には明条件が重要であることやカルスの形態によって再分化率が異なることなどが明らかにされている (首藤ら,1990a;松田•足立, 1993). また, カルスからの不定胚形成も観察されている (松田ら, 1991). しかし,これらの報告ではカルスからの再分化は認められたものの, 再分化率は低く, 安定した植物体再生の培養条件は確立していないのが現状である.そこで, 本研究ではニラの植物体再生系を確立するため, 発芽直後の実生および未熟胚を用いてカルスの誘導および再分化の条件について検討を行った.
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