抄録
モモの染色体(2n=16)をCMA(chromomycin A3)およびDAPI(4'-6-diamidino-2-phenylindole)により染色し, その蛍光分染パターンから染色体の識別を試みた.'おはつもも', 'あかつき'および'モモ台木筑波4号'の自然交雑実生の根端を材料とした.根端は2mMの8-オキシキノリン液で10℃4時間の前処理を行い, 酵素解離法および風乾法により染色体標本を作成した.CMAおよびDAPI染色を行うと16本のうち6本(3対)の染色体でCMA+/DAPI-バンドが観察された.これらのバンドは2本の染色体の付随体部分, 2本の染色体の端部, 2本の染色体の基部に出現した.CMA+/DAPI-バンド数および染色体上での位置は安定しており, 品種間および個体間での差異はなかった.また, CMA-/DAPI+バンドは認められなかった.