湖は種々の産業の貴重な水資源として利用されている. 湖流域の健全な水循環の確立のために, 湖水の質と量の現状を把握し解析することは必須である. 本研究では, 水資源としての池田湖の水収支の検討を行うための基礎的知見を得るために, 池田湖周辺の気象資料に基づいて, 水深の深い池田湖の蒸発量を算定する方法を検討した. 気象資料により推定した短波および長波放射量は池田湖における実測値と比較的よい一致を示した. 湖内の鉛直水温分布と湖面水温の計算値は実測値とほぼよい一致を示した. 淡水資源としての池田湖の水収支を検討する上で重要な池田湖の湖面蒸発量の推定法について確立した.