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水文・水資源学会誌
Vol. 17 (2004) No. 3 P 252-263

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http://doi.org/10.3178/jjshwr.17.252

Original Research Article

降雨流出における岩盤浸透流の影響について検討をするため,岩盤の割れ目と見立てた開口部の存在する実験槽(斜面長6.25m,幅1.5m,深さ60cm,傾斜角30°)を用いた大型実験,およびシミュレーション解析を行った.斜面開口部下には地下水を貯留させるタンクを設置し,土層及び岩盤(タンク)から流出される地下水を別々に計測できるようにした.シミュレーション解析では,Richards式を二次元の有限要素法を用いて解いた.表層中のみを通過した実験は,岩盤浸透流の影響を考慮に入れた実験に比べ,降雨ピークに対する流出ピークが遅れた.また,岩盤浸透流の影響を考慮に入れた実験では土層からの流出と岩盤からの流出を比較すると,土層からの流出ピークは降雨ピークに対して同時であったのに対し,岩盤からの流出ピークは降雨ピークに対し遅れていた.シミュレーション解析では,実験結果をほぼ再現することできた.本研究では,岩盤への浸透および岩盤からの流出が降雨流出プロセスに重要な役割を果たす可能性を示し,本研究で有効性が示されたシミュレーション解析が有効な手段であることを示した.

Copyright © 2004 Japan Society of Hydrology and Water Resources

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