都市や農業地帯等の人為的な栄養塩負荷源をもつ中規模から大規模な河川において,下流部での低酸素現象は,多くの地域で共通の懸案事項となっている.筆者らは,半乾燥地帯の中規模河川の富栄養化-低酸素現象に対する効果的な対策立案のために,どのような研究調査の戦略が必要か,どのような新たな研究手法が利用可能かについての研究を進めてきた.本稿ではカリフォルニア州の中央部を流下するサンウォーキン川での研究を例にとって,その背景からこれまでの研究の経緯を示し,河川によって輸送される溶存栄養塩類の安定同位体比の測定など,先端的な手法を利用する今後の展開について紹介する.