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水文・水資源学会誌
Vol. 22 (2009) No. 3 Vol. 22 No.3 P 188-197

記事言語:

http://doi.org/10.3178/jjshwr.22.188

原著論文

本研究ではインドネシア,ブランタス川上流域のスングルダムにおける堆砂量の増加の原因を定量的に把握するため,天然放射性核種のPb-210exを土壌粒子のトレーサーとし,森林地および耕作地の土壌侵食量を推定した.また,ブランタス川源流域とレスティ・アンポロン川流域で河床堆積物を採取し,またスングルダム堆積物について,Pb-210ex濃度に基づいて潜在的な土砂供給源からの土砂流出寄与率を推定した.森林地および耕作地における平均土壌侵食量は,それぞれ0.4 t ha-1 y-1 と11.1 t ha-1 y-1 であった.また,スングルダム堆積物に対する耕作地の表面侵食による土砂流出寄与率はブランタス上流域全体では約30 %と推定され,本流域において耕作地の表面侵食による土砂流出が主要な土砂供給源のひとつであることがわかった.また,スングルダム流域において,森林地と耕作地の表面侵食に由来する土砂生産量は約800,000t y-1と見積もられた.この値は既存研究で算出されたスングルダムの平均年間堆砂量の約30 %に相当し,ブランタス上流域全体の耕作地からの土砂流出寄与率との間に整合性がみられた.

Copyright © 2009 Japan Society of Hydrology and Water Resources

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