洪水到達時間に及ぼす降雨波形の影響をkinematic流出モデルに基づいて理論的に考察した,雨水伝播時間内の平均有効降雨強度 に対する下流端流出高qBの比をR=qB/ とすると,洪水到達時間に及ぼす降雨波形の影響はRを用いて表現することができ,Rの時間的変化は降雨波形などの降雨特性のみに依存することを示した.また,洪水時の観測降雨波形80例を対象に,豪雨中のRの時間的変化を数値実験的に吟味した結果.雨水伝播時間はピーク流量発生時ではなくピーク後に最小になること,洪水到達時間内の平均有効降雨強度が等しければ洪水到達時間 が必ずしも等しいというわけではなく, は降雨波形によって洪水到達時間推定式による値の0.7~1.5倍の範囲で変動することなどを明らかにした.