洪水,渇水,双方に関する研究を行う際に必要な,河川流域のクラス分けを試みた.流量年表を用い,月流量の年内変化を調べて,全国の流域を大きく分けて6つのレジムにクラス分けした.次に,年最大流量の平均値,変動係数と流域面積との関係による解析を行い,クラス分けの妥当性を検証するとともに,レジム分けをともなった年最大流量と流域面積の関係を介した降雨―流出過程に関する研究の可能性の検討を行った.その結果,レジム分けは妥当であるが,河川流域の属する地方,その他の情報を同時に用いた方がより正確な解析が行えることが示唆された.