本研究は,低水管理上の重要な項目であるダム補給量決定のための支援システムを構築するためにファジィ推論手法を適用し,その有効性を評価したものである.ファジィ推論モデルは,ダム補給量を実際に決定している専門家からのインタビューを行い,その判断方法に基づき天気予報等数値化しにくい指標等を考慮に入れ,ファジィ推論手法を用い構築した.モデルの検証は,観測したデータを用いダム貯水量曲線の計算結果と実測値の比較により行なった.その結果,放流操作の再現性が良いことから支援システムとしての適用性が高いことを確認した.
