水文・水資源学会誌
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石狩川下流域における水門操作へのファジィ推論の適用
橋本 識秀星 清是枝 伸和
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1994 年 7 巻 4 号 p. 285-295

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抄録

札幌市の北部に位置する茨戸川流域には,この流域を洪水被害から防止するため二つの水門(一つは本川石狩川からの逆流を防止する志美運河水門,もう一つは志美運河水門が閉まっている時に茨戸川の自流洪水を直接日本海に排出させる石狩放水路水門)が設置され,被害軽減に大きな効果を発揮している.これらの水門操作は原則的に操作実施要領を用いて行われるが,この茨戸川の水位は,支川の流入量,石狩川本川水位,潮位等の複雑な関係で決まるため,開閉の判断を下す場合には長年の専門家の経験的『勘』が必要とされている.本研究は,ファジィデータベースからファジィ検索技術を用いて石狩川・茨戸川の水位を予測し,その結果を用いてファジィ推論により両水門の操作の判断を支援するシステムを確立させる事を目的としたものである.

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