2012 年 80 巻 5 号 p. 369-372,a2
農業地域の農道を含む農地は,その時の農業生産・経営方針に応じて機動的に輪換利用され続けることで,国内の農業生産の基盤となる土地として保全することを考える必要がある。また,災害を原因として水田や畑地が一時的にでも本来の農業生産の場として利用できなくなる場合,耕作放棄地として未利用状態のままとするのではなく,ハウス等施設の土地基盤やほ場内農道として一時的に輪換利用をすることで,限りある土地の利用を図る必要もあると考える。本報では,農業地域における農道を含めた農地の機動的な輪換利用による保全工法を農地輪換利用保全工法と名称を付け,その施工手順などを検討するために実施した試験施工について報告する。