農業農村工学会誌
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パイプラインを利用した夜間灌漑実証試験
大塚 直輝坂田 賢
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2013 年 81 巻 4 号 p. 301-304,a2

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抄録

福井県の一大穀倉地帯である福井・坂井平野において,国営農業用水再編対策事業「九頭竜川下流地区」を実施している。本事業は,老朽化した農業用水をパイプライン化し,あわせて地区内の農業用水の再編を行うものである。事業効果の一つに,米の品質向上が挙げられる。米の登熟期である夏場の高温が近年,米の等級を下げる要因となっており,これに対して九頭竜川中流部で取水された冷たい水を,パイプラインを経由して夜間に灌漑することで,水田の温度上昇を抑制することが期待される。パイプラインが一部供用を開始して以降,夜間灌漑実証試験を関係機関と連携して実施しており,この取組みおよび収穫米の評価について紹介する。

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© 2013 公益社団法人 農業農村工学会
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