農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
 
国際的学術活動の経験・成果の共有化
後藤 章
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2015 年 83 巻 1 号 p. 3-6,a1

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抄録

農業農村工学あるいは農業土木学はある種,日本における特殊な学問分野ととらえられがちであったが,近年の東南アジア諸国の急速な経済発展によって,日本独自の農業農村工学を国際的に普遍的な農業農村工学の体系へと発展させる場が用意されてきた。この機に,農業農村工学の普遍化を念頭に,国際的展開を促進することがきわめて重要である。農業農村工学の国際的活動として,これまで数多くの海外調査研究や国際技術協力が実施されてきたが,これらの貴重な経験や成果は関係した個人のもとにとどまっている場合が多く,それらを農業農村工学全体の財産として共有し活用することが,今後の農業農村工学の普遍化,国際的展開の促進にとって,きわめて有益であると考えられる。本報では,農業農村工学の国際化・普遍化の意義と,それに向けた国際的学術活動の経験・成果の共有・活用について論じている。

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© 2015 公益社団法人 農業農村工学会
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