国営西濃用水第二期農業水利事業は,当初事業計画どおりの事業工期6年,総事業費50億円をもって完了した。本事業の計画策定に際しては,対象を緊急性の高い施設の改修に絞ることにより,また,実施に際しては,施設管理者等との事前調整を徹底するなどして,手戻り業務をなくすとともに,官民連携新技術研究開発事業等による新技術,新工法を積極的に採用してコスト縮減,工期短縮を図ったことなど,さまざまな対策を講じることにより,短期間での事業完了と早期の効果発現を達成することができた。本報では,その計画策定から工事実施までの取組みについて紹介する。この事例が今後の他地区における計画策定および事業実施の参考になることを期待するものである。