農業農村工学会誌
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岩手県における狩猟活動の現状と今後の継続に向けての考察
原科 幸爾池田 光鹿島 佳子
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2016 年 84 巻 2 号 p. 119-123,a1

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抄録

ニホンジカによる農林業被害の増加が問題となっている岩手県における狩猟活動の現況と今後の継続性について検討するために,狩猟免許更新会場における狩猟者へのアンケート調査および県内の全26猟友会への聞き取り調査を行った。その結果,岩手県ではシカが狩猟対象とされることが最も多く,被害対策としての個体数管理に対する狩猟者の理解と認知度が高いことが明らかになった。また,県南部では放射能汚染による狩猟者の意欲低下が認められたが,狩猟活動自体への影響は現時点では少ないことが分かった。さらに,単独でもグループでも狩猟を行う回答者は,狩猟を楽しいと感じている傾向があり,狩猟継続の意思が高いことが分かった。

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© 2016 公益社団法人 農業農村工学会
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