農業農村工学会誌
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環境配慮計画を住民の視点から再構築する試み
齊藤 光男山下 博康
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2016 年 84 巻 5 号 p. 379-382,a1

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抄録

国営事業における環境配慮計画は,学識者などの助言を得ながら,それなりの予算と時間をかけ,「技術的に正しい解」として策定されている。しかし,事業実施段階になって,「地元の多様な声」との「ずれ」から,具体な環境保全対策案に対する関係者の合意形成が得られず,実現化を断念せざるを得ないケースも少なからず経験してきた。そこで,国営緊急農地再編整備事業亀岡中部地区では,地元の多様な声を拾い上げるためのワークショップを開催し,地元住民の視点から環境配慮計画の再構築を試みた。本報では,そのワークショップの結果を報告するとともに,その中で用いた社会学的手法,「フレームシフト(ずらし)」の可能性について考察する。

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© 2016 公益社団法人 農業農村工学会
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