農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
等高線区画整備による農作業効率および安全性の確保
佐藤 太郎吉川 夏樹坂田 寧代
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 84 巻 8 号 p. 685-688,a2

詳細
抄録

傾斜地において,平坦地と同様に長方形区画による圃場整備を実施した地域では,農道や進入路の急勾配化や区画間法面の長大化などにより,整備後の営農および維持管理の作業に大きな支障が生じている。本報では,新潟県内で災害復旧の一環として実施された農地整備を事例として,省力的で安全な農作業の確保という視点から整備計画の概要について報告する。区画形状は作業機械の大型化を考慮し,区画の曲折部は隅切りや円弧状畦畔とし,農業機械の走行を円滑にすることが重要であることを指摘した。また,区画への乗入れ環境の改善など,等高線区画の導入効果を紹介するとともに,中山間地域の農地整備について,今後の方向性と課題について論じた。

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top