農業農村工学会誌
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丹沢大山の自然再生,地域再生
糸長 浩司藤沢 直樹伊藤 秀之高橋 明日香
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2017 年 85 巻 7 号 p. 645-648,a1

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抄録

神奈川県の北西部に位置し水源地域でもある丹沢大山地域は,国定公園,県立自然公園を抱え,自然体験,里山体験ができる貴重な首都圏の農山村地域である。自然破壊,鳥獣被害,地域課題などを総合調査し,①ブナ林の衰退,②人工林の劣化,③ニホンジカの影響,④希少種の減少,⑤移入種の増加,⑥渓流生態系の悪化,⑦自然公園過剰利用,⑧地域の自立的再生の8課題を提示し,再生の基本構想を設定し,その解決活動母体として「丹沢大山自然再生委員会」を設置し10年以上の活動が進められている。これは日本でも先進的モデル的総合的な自然再生プロジェクトとして高く評価されている。総合調査当初から深く関わる研究室からの具体的な活動報告である。

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© 2017 公益社団法人 農業農村工学会
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