2018 年 86 巻 3 号 p. 187-190,a1
本報では,市町村農業委員会が実施する利用状況調査(農地法)および荒廃農地調査(農村振興局長通知)における,GISを用いた農業生産基盤の可視化技術の活用について検討した。方法としては,既存のモバイルGISアプリケーションのなかから「iVIMS」を採用し,上記調査の現地踏査における活用を試行した。試行結果から,上記調査の現地踏査におけるiVIMSの活用の有用性と,その具体的な改善ニーズを明らかにし,当調査へのiVIMSの活用促進・普及のための課題を抽出した。最後に今後の課題として,踏査結果を農地筆レベルの農地利用計画策定に活用することの重要性を指摘し,そのための方策・手法の検討の必要性を言及した。