2018 年 86 巻 3 号 p. 203-206,a2
稲作水管理を対象に情報通信技術を利用した省力化技術の開発が求められているが,簡便な測定法は確立されていない。本報では簡易型GNSS記録装置で得られたデータ(推定値)とビデオ撮影などによる記録(実測)との比較を行った。結果,推定値から給水栓操作を抽出する閾値として,停止とみなす速度を2~6 km/h,停止位置と給水栓の距離を13m未満とすると,実測と同程度の精度が得られた。この手法は情報通信技術を導入した給水機操作の測定でも誤差はわずかであった。また,作業所からの遠隔制御と移動車両の中から行ったリモコン操作の2通りの方法を比較し,前者では屋外作業が4割程度の時間で終了することなどを示した。