本報の事例地区である豊能町牧地区では,平成24年に協議会を設立し,地区外からのボランティアなどとの協働により,遊休農地解消などの活動を行ってきた。活動は徐々に地区にも定着し,都市住民とのつながりも生まれ,地区ににぎわいをもたらしている。しかしながら,営農環境の整備や担い手の確保など,地域農業の継続への課題は残っていたため,平成28年以降は,今後の地区農業やその実現のための方策を盛り込んだ計画を策定し,次代に継承していくための新たな取組みを進めている。大阪府では,このような地域単位での農地利用の促進に向けた取組みを制度として,条例に位置付け,各地域の農空間を将来にわたって,保全・活用できるよう進めていく。