全国の約2,000地区の農林水産省農村振興局所管の地すべり防止区域で,現在,道府県により地すべり防止施設の機能点検・健全度評価とそれらの結果を踏まえた長寿命化のための個別施設計画の策定が進められている。これらの取組みの均質化・迅速化・効率化を支援するため,農村振興局では,「地すべり防止施設の機能保全の手引き」と「地すべり防止施設の個別施設計画(長寿命化計画)策定の手引き」を策定した。本報では,集水井工を事例として両手引きの内容の一部を紹介するとともに,手引き策定過程で全国のモデル地区で試行した地すべり防止施設の機能点検結果とその特徴およびそれらを踏まえた今後の取組みに向けた課題などについて報告する。