オオカナダモ(Egeria densa Planch.)は南米原産の沈水植物で,近年,在来種への影響や農業用水路内での通水阻害などが問題視されている。筆者らは,2018年度より「オオカナダモ発生抑制対策検証事業」として,神奈川県県西地域県政総合センターより業務委託を受け,神奈川県小田原市の鬼柳堰において,人件費や労力を必要としないオオカナダモの駆除方法の開発を続けてきた。本報では一連の実証実験の中から,実際に農業用水路内に繁茂したオオカナダモに対して,遮光率が85~90%,95~98%の2つの遮光ネットを使用し,茎部引張強度の低下や葉色の変化,枯損,株の消失などの駆除効果が認められた結果について報告する。