農業土木学会誌
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円形管用高圧スライドゲートの水理とその改良について
加藤 哲夫戸田 五郎
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1990 年 58 巻 2 号 p. 175-181,a1

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抄録

ダムの放流施設はダム山腹の保全, 利水, 河川環境等の面で重要な役割を有し, 高速流による振動, 空洞現象を起こさないで正確な放流と安全な操作が要求されている。従来の施設は, 流量係数が悪く不経済で放流量の調節精度が劣る, 給気量が多い, 漸縮管がある, 空洞現象や振動がある, 放水が動揺する, 流況の乱れなどが挙げられる。ゲート構造は水理模型実験により, 扉体リップを縮流の加速度曲線に合致させ, 縮流の終了位置をゲートの開度とし, 放流は管軸と平行となるように配意した結果, 振動や空洞現象の少ない構造と, 樹脂と金物とを合成した水密装置を考案し, 漸縮管がなく, 管路中間に設けられ, 半開放流のできるゲートを開発した。

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© 社団法人 農業農村工学会
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