2001 年 69 巻 2 号 p. 113-118,a1
自然村としての農山漁村の空間が形成される上で, そこに居住する人々の持っ他界観が大きな役割を果たしていることは意外に知られていない。
そこで, そうした観点から, 農・山・漁村の空間的特質を比較するとともに, そうした空間を維持・展開する上でローカル・コモンズとも呼ばれる「共通的社会資本」としての自然資源とその利用システムの存在がきわめて重要であることを述べている。
さらに農山漁村の整備にあたっては, そのコモンズの教育力や生産力を維持・発展させるためにも, 社会的ミティゲーション (社会修復) という観点と手法が大切であることにも触れている。