技術者を取巻く社会動向を背景に, 新潟大学農学部生産環境科学科では, 2003年度より, 専門科目として「技術者倫理」を開設した。15週の授業の約半分を課題調査にあて, この中で, あらかじめ設定された問題を学生自らが理解し, そして少人数グループによる調査と分析, 議論を通して自らの答えを見出し文書にまとめるPBL (問題解決型授業) の導入をはかった。「技術者倫理」科目の授業概要を紹介するとともに, 科目の運営経緯, ならびに授業アンケート等に基づく授業評価結果を報告した。そして, これらをもとに,「技術者倫理」科目の今後の展開方向を考え, 併わせて, 専門教育におけるPBL導入の意義を述べた。