2007 年 75 巻 6 号 p. 485-488,a2
高知県では, 国民的財産と言われる清流四万十川の保全を目指す総合プラン検討時から, 文化環境立県として環境政策の明確な方向付けがなされて来た。そしてハードの公共事業に関する環境配慮の事始めは, この四万十川水系の各出先機関が参画しての配慮工事手引書の作成であった。農業土木も参画して配慮事例を提示しているが, 県下全体としての対応にはかなりの日時を要した。本報文は, こうした高知県での系列的な環境配慮の経緯, 取組みについて生態系保全型水田整備推進事業の具体的事例を交え紹介する。