農業農村工学会誌
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パイプライン水田灌漑地区における長期水需要変化
坂田 賢中村 公人渡邉 紹裕三野 徹
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2007 年 75 巻 12 号 p. 1089-1092,a1

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抄録

クローズドタイプのパイプラインによる水田灌漑地区を対象に, 長期間の水量データを用いて, 営農者の取水操作の実態と背景を明らかにした。その結果, 調査期間前半では大規模経営を可能とする基盤が整ったことによる経営規模拡大と省力化を目的とした取水操作の粗放化の結果として, 需要水量は増加する傾向が示された。一方で, 調査期間後半には揚水費の値上げを契機とした営農者同士による調整により, メリハリをつけた取水操作を行うことで, 需要水量が減少する傾向が示された。すなわち, このような灌漑システムの下では, 営農者間で合意を前提として, 用水需要を調整することが実質的に可能であると考えられる。

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© 社団法人 農業農村工学会
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