農業農村工学会誌
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生態系配慮の基礎知識 (その3)
水田とため池の植物相
嶺田 拓也
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2007 年 75 巻 8 号 p. 745-750,a3

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抄録

水田およびその附随施設は, 水稲を栽培するために整えられた耕地面, 畦, 水路, 灌漑に必要なため池などから構成されている。そのうち, 水田, 休耕田・放棄水田, ため池を対象として, 耕作やそれに伴う管理の影響を受けて成立している植物群落について整理した。水田やため池に見られる植物群落は, 水生・湿生植物を中心とするが, いずれも人間が整備・築造した人工的な水域であるため, 自然湖沼や湿地など他の水辺で成立している植物群落とはいささか異なる。本講座では, 1) 水田やため池の植生の特徴, 2) 水田や休耕田の植物相, 3) ため池や水路の植物相, 4) 水田やため池の植生に関して配慮すべきこと, を概説した。

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© 社団法人 農業農村工学会
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