農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
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圃場整備後の農家独自工法による乾田直播地下灌漑システム
古川 達也安部 伸治
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2008 年 76 巻 1 号 p. 40-41,a2

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抄録

この事例は, 水稲栽培の省力化の一つである水稲直播をほ場整備事業により施工した暗渠排水を農家独自が地下灌概システムへと改良し可能としたもので, 直播で課題となる鳥害対策, 発芽対策, 雑草対策等にも成功した事例である。紹介する地下灌概システムは, 圃場の地下水位や地表水位を無段階にコントロールでき, 給排水を短時間で行えるよう技術的工夫がなされている。また, 暗渠排水の疎水材として地域で容易に入手可能なホタテ貝殻を利用するなど, 資源再利用の観点からも有効な事例であり, ほ場整備事業の新たな工法として検討・導入を促すものである。

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