千葉県香取市で著者らが行っているメタン発酵を中心としたバイオマス利活用の実証試験の実測データを用い, 消化液を液肥として利用するメタン発酵システムの温室効果ガス排出量の削減効果を検証した。その結果, メタン発酵システムにコジェネ型発電機などを導入し, 消化液の散布範囲を適切に設定すれば, 液肥利用型メタン発酵システムはCO2排出量を削減できるシステムであることが示された。また, 液肥利用型のシステムは消化液を液肥として利用せず, 排水処理して河川放流するシステムに比べてCO2排出量が少ないシステムであると試算された。