群馬用水施設は, 昭和45年度の管理開始以来, 赤城山麓および榛名山麓の農地約7,500haに対して農業用水を供給し, 前橋市など9市町村に水道用水を供給するなど, 群馬県県央地域におけるライフライン施設となっている。幹線水路は, 地形的に急峻な谷や河川を横断しており, 23橋の水路橋・水管橋が建設されている。それらは, PC水路橋, 鋼製橋などの形式があり, 群馬用水の特徴の一つとなっている。特に水路橋は, 兵庫県南部地震のようなレベル2地震動と呼ばれる大規模地震動に対し, 落橋等の被災が発生する恐れがある。このため, 現在実施中である群馬用水施設緊急改築事業における水路橋の耐震補強について紹介を行うものである。