鴫谷地地区は急傾斜地にある狭小で不整形な棚田である。労働時間の大半を農地の維持作業に費やさなければならず, 規模拡大や新たな農業経営手法への移行が困難な状況で, 耕作道のない圃場から耕作放棄地が年々増加し, 防災や景観等の観点から農地の保全が重要な課題であった。このため, 農地の有効利用, 耕作放棄地の解消を図ることを目的とした鴫谷地地区農地環境整備事業が採択され, 平成18年度より区画整理工を実施している。圃場整備で使用する計画平面図では, 図面を見て三次元的にイメージすることが困難であることから, CADを用いて立体図面の作成を行った。