沖縄をはじめとした亜熱帯地域では, 農地からの赤土等の流出により公共水域が汚染され, 大きな社会問題となっている。このような背景から, 沖縄県では水質保全対策事業 (耕土流出防止型) を導入し, 沈砂池の設置等, 土木的対策を講じているところである。現在, 沖縄県北部農林水産振興センターでは, 沖縄本島北部の宜野座村に位置する松田第2地区において, 水質保全対策事業前後の赤土等流出状況を比較することにより, 勾配修正や沈砂池等の対策工について効果検証を実施している。調査は現在も継続中であるが, 今後の土砂流出防止対策の検討に関する参考情報として, これまでに得られた知見等について紹介する。