2008 年 76 巻 8 号 p. 717-720,a2
近年の農村地域は, 都市化・混住化, 畑地転換の増加等に伴う農業用水量の減少, 非灌漑期における農業用水の不通, 家庭雑排水の増加に伴う水質汚濁等によって, 生活環境, 自然環境, 景観等が減退するとともに, 農業者の減少により農業水利施設の維持管理負担が増大しており, この状況は今後更に顕著なものになっていくことが想定される。
このことから, 農林水産省は平成20年度に環境用水および消流雪用水等の新たな用水を取得し, 農業用用排水路等において年間を通した適量の水の流れを再生させる地域水ネットワーク再生事業を創設した。