2019 年 15 巻 1 号 p. 1_41-1_49
2011年3月に発生した東日本大震災により,東北では多くの犠牲者を生むとともに多くの企業も被災したため,経済的に大きなダメージも受けた.震災後,地域経済の復旧ならびに復興を目指し,多くの企業が被災地に入り様々な試みを行ったものの,いまだ地域の経済は震災前の状態には戻っていない.震災前に比べ人口は減り過疎化は進み,依然として苦しい状況が続いている.本論文では,産学連携活動を通じた被災地域でのものづくりに取り組み,地域ブランド商品,ならびに新規雇用創出の取り組みについて述べる.本論文で述べる実績は,被災地における産学連携モデルに留まらず地方都市や他の過疎地域にも当てはまる事例と考えられる.