20 巻 (2009) 3 号 p. 171-179
ごみ焼却施設は,耐火物や鋼板など定期的な補修が必要になる設備・機器が多く,これらの定期補修費は,財政難に苦しむ市町村にとって負担になってきている。また,ごみ焼却施設はメーカの独自技術で構成されていることもあり,定期補修工事は施設を建設したメーカに発注されることが一般的であるが,その工事額の算定基準が明確でないと指摘されることも多い。本研究では,ごみ焼却施設における定期補修費の現状について実態調査を行い,さらに定期補修費の精査手法を提案し,いくつかの施設においてケーススタディを行った。その結果,施設によって定期補修費の額に大きな差異が生じていることが明らかになり,施設の維持管理にあたっては適正な精査手法を採用するべきであるとともに,施設の建設計画にあたっても,建設費のみではなく補修費等維持管理費の状況についても留意を払うことが必要であることが示唆された。