廃棄物資源循環学会論文誌
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論文
焼却炉排ガス中の放射性セシウム濃度測定方法の粒子個数濃度測定による検証
飯野 翔太高橋 克行 庄司 貴鹿島 勇治小山 陽介山本 貴士大迫 政浩
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2018 年 29 巻 p. 175-183

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抄録

排ガス中の放射性セシウム濃度の測定は,環境省が定めた公定法で実施されている。公定法の放射性セシウム分析はろ紙とインピンジャ内の捕集液に対して行うが,排ガス中の放射性セシウムがろ紙により十分に捕集されるとの知見は得られているものの,微小粒子に対するろ紙の捕集性能については詳細なデータ提供がなされていない。そこで本研究では,実際の焼却炉排ガスにおいて粒子個数濃度の観点から公定法の評価を行った。その結果,バグフィルタ入口の微小粒子 (粒径0.3μm未満の粒子) の個数濃度は106個cm−3Nに対して,インピンジャ出口では102個cm−3Nであり,公定法において微小粒子は 99.99 % 程度捕集できることを明らかにした。さらにインピンジャ出口で検出された粒子を捕集して放射性セシウムの分析をしたところ,検出下限値未満であり,公定法は排ガス中の放射性セシウムの試料採取方法として適切であることが検証された。

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© 2018 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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