廃棄物資源循環学会論文誌
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論文
未選別廃棄容器包装リサイクルプラスチックの力学特性の成形法依存性
山﨑 奈都美竹中 希美冨永 亜矢道上 哲吉高取 永一関口 博史中野 涼子八尾 滋
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2019 年 30 巻 p. 122-131

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抄録

近年,廃棄プラスチックの有効なリサイクル手法の確立が極めて重要な課題となっている。しかしながら,廃棄プラスチックの力学物性は,バージン品と比較すると非常に劣るのも事実である。
 この原因は,化学劣化のためであると信じられていた。しかし最近われわれは工場内リサイクルポリプロピレンを使用した研究から,この低下は再生可能な物理的な劣化であることを見出した。さらにポリプロピレン成分選別容器包装リサイクルプラスチックに関しても適用性を検討し,同様に力学的特性が改善できることを見出した。
 本研究では,非選別の容器包装リサイクルプラスチックに対しても,力学特性が再生可能であるかの検討を行った。その結果,成形条件を変えることで力学特性が大きく向上することを見出した。この結果は,容器包装リサイクルプラスチックが種々の付加価値のある分野に適用できることを示している。

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© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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