抄録
1) 裸眼への光刺激の人体に与える影響を色覚正常な健康成人女性15名の皮表における微小循環血流量の変化にて観察した
2) 光刺激の強度を,黄色光刺激の100ルクスの場合と,同じく600ルクスの場合とで比較すると,前者は後者に比して,その変動は大であった。
3) 色彩別光刺激による血流変化量は,刺激となる光の波長に関係し,赤・黄・緑・青の順であった。
4) 顕在性不安尺度(MAS)を用いて不安のレベルより観察すると,同一色彩,同一強度による光刺激の負荷においても血流変化量は異なり,高不安群は低不安群に比して,緑を除き大なる変動を示していた。