抄録
自己教育力は,自分が自分で自分を教育する力である。専門職業人として看護者は,生涯にわたって成長しつづけていくことが必要であり,その原動力となるべき自己教育力を育てることは重要である。
本研究は,看護短期大学学生476名を対象に,梶田による「自己教育力調査項目」を用いて質問紙法で調査した。その結果,全学年では,3年次と1年次学生間にプライド因子において有意な差が認められ,3年次学生はプライドが低い傾向が推察された。1年次と2年次は類似の傾向がみられたが,3年次学生との共通性は見いだせなかった。これは,教育方法や学習環境が異なるためと考えられる。また看護学生は,臨床実習などの体験により,自己を振り返る機会が多いためか1年1年急速に変化していることが認められた。