抄録
本研究は救命救急センターICU・CCUに入室した患者の不安やストレス等の精神的問題の実態について縦断的に明らかにすること,看護師の患者の不安についての認識を明らかにすることを目的とした。救命救急センターの成人患者と受け持ち看護師各25名を対象に,患者については入室時と入室後1ヶ月の2回の調査を,看護師については入室時の1回の調査を実施し,以下の結果が得られた。
1)入室後1ヵ月の調査まで終了した患者は14人で,ICU入室後一ヵ月の抑うつ症状やPTSD症状の得点は高得点を示し,抑うつ症状が陽性の者は57.1%, PTSD症状では35.7%であった。2)患者の入室中の不安と看護師が認識している患者の不安は,相関関係を認めなかった。このことから,ICU退室後の患者の精神的フォローを充実させていく必要性があるとともに,患者の不安やストレスに関する研究が進められ患者理解を深めていく必要が示唆された。