日本看護研究学会雑誌
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人工股関節全置換術を受けた患者の環境移行に関する研究
佐藤 政枝川口 孝泰嶋田 寿子谷 和子中山 昌美
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2005 年 28 巻 2 号 p. 2_41-2_50

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抄録
 本研究は,人工股関節全置換術(THA)後患者の生活実態を把握するために,THA後患者243名を対象に,主に生活様式と①手術後年数,②住居の改造・工夫等との関係性についてアンケート調査を行った。さらにTHA後患者12名への訪問調査を行い,具体的な看護援助の指針を探索した。
 アンケート調査では,手術後「3年以上」群で脱臼の危険性が他群に比べて有意に高く,経年的な観察の必要性が確認された。住居の「改造・工夫あり」群では他群に比べて脱臼の危険性が有意に低く,居住環境の調整が脱臼予防に繋がると判断された。また,訪問調査では,生活様式の「変容あり」事例で道具や動作の工夫がみられたのに対し,「変容なし」事例では教育が得られず脱臼を繰り返していた。
 本研究の結果から,THA後患者への看護援助には,手術前後の生活様式の把握に加えて,対象の居住環境に配慮した個別的な指導が必要であることが示唆された。
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© 2005 一般社団法人 日本看護研究学会
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