日本看護研究学会雑誌
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訪問看護師ががんの療養者・家族に提供している在宅ターミナルケアの実施状況とその関連要因
栗生 愛弓山田 和子森岡 郁晴
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2017 年 40 巻 1 号 p. 1_67-1_77

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抄録

 本調査は訪問看護師が,がんの療養者・家族に提供しているケアとそれに関連する要因を明らかにし,ケアの充実について検討する基礎資料を得ることを目的とした。対象は61か所の訪問看護師339名で,無記名自記式質問紙法で実施し,有効回答は202名(有効回答率59.6%)であった。ケア内容は,松村の「在宅ターミナルにおいて訪問看護師に必要な実践能力」を用い「ケア提供得点」とした。ケア提供得点の中央値は50点で,意向調整因子が最も高く,他職種調整因子が最も低かった。ケア提供得点に関連する要因として,普段行っているケアの満足度,家族ケアの知識,職場内で療養者・家族のケアについて話し合う機会,職位,ケアを提供した療養者・家族からのねぎらいの言葉の5項目であった。充実したケアを提供するためには,満足できるケアを提供すること,家族ケアの知識を習得すること,ねぎらいの言葉を伝えること,話し合う機会を設けることの重要性が示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本看護研究学会
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