日本看護研究学会雑誌
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外来化学療法を受けるがん患者の就労状況によるセルフケア能力の違い
田村 沙織光木 幸子葉山 有香
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2017 年 40 巻 4 号 p. 4_631-4_638

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抄録

 本研究の目的は,外来化学療法を受けるがん患者の就労状況によるセルフケア能力の違いを明らかにすることである。対象者は,A病院の外来化学療法センターへ通院している患者34名で,Ⅳ期を除く乳がん,大腸がん,子宮頸がん,子宮体がん,卵巣がんである。調査方法は自己記入式アンケート用紙を用いて,対象者の属性,就労状況,セルフケア能力:「慢性病者のセルフケア能力尺度」を調査した。分析方法は,対象者を就労継続群,就労中断群,未就労群に分け,Kruskal-Wallisの検定後Bonferroni法による多重比較を行った。結果,就労継続群が「よりよい状態でいるために生活のなかで必要なことはわかっている」「自分の状態の悪化には早めに気づくように注意している」が高く,就労中断群は「自分にできないことは人にやってもらっている」が低かった。

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© 2017 一般社団法人 日本看護研究学会
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