日本看護研究学会雑誌
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大状況下で小児科クリニックをかかりつけ医とする子どもの主養育者のオンライン診療に対する意識調査
涌水 理恵齋藤 佑見子望月 梢絵黒木 春郎
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2021 年 44 巻 1 号 p. 1_25-1_38

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抄録

目的:COVID-19の感染拡大が続くなか,かかりつけ小児科医に定期通院する子どもの主養育者がオンライン診療の利用を希望しているのか否か,どのような意識を有しているかについて明らかにする。方法:A小児科に定期通院中の子どもの主養育者に質問紙調査を行い,量的/質的に分析を行った。結果:定期通院に不安を有する者は全体の67.7%を占め,オンライン診療利用経験のある者はない者と比べ不安が有意に高かった。オンライン診療利用者は34.6%で,開始時期は2020年の5,6月が多かった。オンライン診療利用満足度は高く,主な理由に【感染症罹患リスクの軽減】が挙げられた。未利用者は【対面で医師とやり取りする安心感】を理由に利用を躊躇する傾向にあった。結論:子どもの定期受診を主養育者が安心して継続できるよう,円滑なコミュニケーションと信頼関係の構築,オンライン診療システム改善の必要性が示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本看護研究学会
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